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教会コンサート Okt. 2013 [音楽]

先週末は教会コンサートでした。

土曜日はメンデルスゾーンの「エリア」、そして日曜日もメンデルスゾーンのSym.「宗教改革」とPsalmを演奏しました。両日とも違う指揮者で違う教会でしたが、どちらもメンデルスゾーンの曲だったので、何かメンデルスゾーンと関係することがあるのかな? と思い調べてみました。

そうしたら・・・
何もありませんでした。(笑)

何もありませんでしたが、合唱をする人にとってはメンデルスゾーンが重要な作曲家であるということが分かりました。(笑)


このエリアやPsalmの様な宗教曲には、ソプラノが歌うアリアにオーボエがソロで絡むことがよくあります。以前のブログで紹介した、バッハのクリスマス・オラトリオのエコー・アリアと呼ばれる曲がその有名な例です。ほとんどの宗教曲は長いのですが、こういう曲が所々にあるので、適度に緊張感が保てていいと思います。Psalmにもソプラノ(とオーボエ 笑)の為のアリアがありますが、エリアでは珍しくバリトンのアリアにオーボエが絡みます。
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       Psalmの2番目の曲                   エリアのNo.37
このPsalmの2番目の曲のように、先ず前奏をオーボエが演奏して、その後に歌が入ってくるスタイルが殆んどです。


土曜日に演奏した教会では、以前シェーンベルクやベルクを演奏したことがあり、2009年11月15日のブログでも紹介しました。
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          祭壇側                   祭壇の脇にある説教台からの眺め

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長椅子の下にはセントラルヒーティングが着いていて、座ると足やお尻が暖かくなります。
これがけっこう心地いいので、この長椅子に横たわるとウトウトしてしまいます。(笑)

パイプオルガンを含め内装は木と葉っぱの茶色と深緑を基調にしていて、電気が点くと12月でもないのに、クリスマスの雰囲気が漂い、いい感じの教会でした。



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ドイツ統一記念日のコンサート 2013 [音楽]

昨日の10月3日はドイツ統一記念日でした。

この日マルティン・ルターが生まれた街、アイスレーベン(Eisleben)でコンサートをしてきました。
曲目は、
前奏曲「ニュルンベルグのマイスタージンガー」、タンホイザー行進曲、ローエングリンから「婚礼の合唱」、そしてアイーダ行進曲、ナブッコから合唱曲「行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って」、椿姫から「乾杯の歌」 などなどなど、
今年生誕200周年ということで、ワーグナーとベルディのオペラからちょー有名な曲を演奏しました。

こういうコンサートはリラックスモードで演奏できるのでいいのですが、逆にちょっと危険なんです。
タンホイザー行進曲(シャープ5個)やナブッコの合唱曲(シャープ6個)の様に調号が多い曲では、臨時記号やターンが出てきた時に " うっかり " ということが起きてしまいます。
そういうことが無いように注意を怠ってはいけません。
調号の多い曲を練習する時に「何でこんな調にするんだろう、もっと調号の少ない調じゃだめなの?」って思う時がありますが、合奏の中で演奏すると、響きというか音の厚み重みがあって、「やっぱりこの調じゃなきゃだめなんだ。」ってよく思います。こういう時は作曲者の曲や調性に対する感覚や考え方、そして思い入れが分かる瞬間でもあります。
調性とは関係ありませんが、今回演奏したワーグナーのパルシファル(Parsifal)では、以前ブログで紹介したメンデルスゾーンが彼の交響曲「宗教改革」で使用した「ドレスデン・アーメン」が用いられています。
この様に、色々な曲にちょっとしたアイデアや考え、あるいは遊び心が入っているので、聴く前にこういう事を知っておくと、より演奏を面白く聴くことが出来ると思いますよ、みなさん。

昨日はこの2人の作曲者の、オペラや楽劇にたいする思い入れを感じた一日でした。



ところで、

昨日演奏した所は、500年くらい歴史があるカソリック系修道院の敷地内にある会場でした。
修道女の方々もお見えになっていました。
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ひとりで映画のサウンド・オブ・ミュージックを思い出してしまいました。(笑)

この修道院の敷地内にはドイツ統一後に建てられたホテルやワイン工場もありますが、この施設は残念ながら今年いっぱいで閉鎖することが決まっています。
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昨日はサヨナラ・コンサートでした。



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教会コンサート in Grimma(グリマ) [音楽]

週末は恒例のクルト・マズア教授の指揮講習会の発表会(フィンガルの洞窟、「真夏の夜の夢」からスケルツォとノクターン、Sym.No.4「イタリア」)と教会コンサート(ブラームスのドイツ・レクイエム)でした。


教会コンサートでは、グリマ(Grimma)という街で演奏しました。
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この街は3ヶ月前の大雨で街が水没し、大変な被害を受けた所です。
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ブラームスのレクイエムを演奏した教会も被害を受けてました。
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演奏した日にはちゃんと綺麗になっていました。
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以前このブログでその時の様子を載せましたが、3ヶ月経っても水害の跡がまだ多く残っています。(3ヶ月前の洪水の記事はこちら⇒洪水 Hochwasser 2013
この川沿いの建物では、水没した時に割れた一階の窓ガラスが、そのままになっています。
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濁流に乗って流れてきて窓に詰まった草が、まだ残っていました。

ここも川沿いの建物(廃墟)ですが、過去に水没した時の水面の高さが印されています。
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この街は(以前の記事で書いたように)11年前にも水害にあっていますが、それ以外にも何回も水害にあっているみたいでした。
街の人はホント大変だったと思います。

完全に元に戻るには時間がかかりそうですが、頑張ってほしいです。



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第6回及川寛繁オーボエ・リサイタル 終了 [音楽]

先日8月23日に、カワイ表参道「パウゼ」でのオーボエ・サロンコンサートが無事終了致しました。

お蔭様で昼、夜の両公演共売り切れになり、たくさんの方々にご来場頂きました。
有難うございました。
今回も2回公演ということでハードな一日でしたが、終わってみると心地いい疲れかたかなと思いました。
ご来場頂いた方々、共演者の方、そしてスタッフの方有難うございました。
来年も夏休みに日本に帰って来て演奏会を開く予定なので、また来年みなさんと会場でお会いできると嬉しいです。

当日の写真を載せるので、ご覧頂けると幸いです。

表参道から入る入り口には、今日のコンサートとしてチラシが置いてあります。
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マイク
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リハーサル風景
C.P.E.バッハ
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サンサーンス
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プーランク
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カワイのグランドピアノ(フルコンサート)
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調律
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ロビー
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本番
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昼の部終了後にロビーで
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夜の部
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プーランク トリオ [音楽]

先日、トリオの合わせをしてきました。

自分の母校は武蔵野音大なのですが、今回の演奏会のピアニストがT音大出身で現在講師を務めているので、京王線に乗って東京の西の方まで行ってきました。

駅を降りると何かちょっと上品な感じです。
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ちなみに、わが母校の校舎は江古田にあり、江古田駅周辺は庶民的な雰囲気です。

駅前の商店街を抜けると学園のキャンバスが現れます。
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周りにはには花壇があり、オシャレな雰囲気の学園でした。
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3人で演奏する曲は、C.P.E.バッハとプーランクなんですが、それぞれ違う難しさがあります。

バッハでは、ピアノ・パートの低音域を補強するために、ファゴット奏者にピアノと同じ音を演奏してもらいます。(いわゆる通奏低音)
その時に、音を短く切ったりテヌートにしたり、それにスラーを付けたりとアーティキュレーションが大切になります。それによって演奏が軽やかになったり、柔らかくなったりするので、合わせの時に一番気を使う所です。
そしてバッハとは違ってプーランクでは、ファゴット奏者は一つのソロ・パートとして演奏するので、部分的にソリスティックな演奏が求められます。要するに今回の演奏会でのファゴット奏者は、2つの異なった演奏を求められる訳です。

プーランクの合わせで今回一番苦労したのは、場所によってそれぞれのパートの強弱やアーティキュレーションが違うことです。
プーランクが作曲した頃の楽器や演奏技術は今とは違うと思うので、単純に楽譜通りの強弱やアーティキュレーションで演奏するとバラバラになり統一感が損なわれることがあります。
こういう所は合わせをしながら、部分的に強弱やアーティキュレーションを修正したり、それ以外はそのままで演奏してもらうということになりました。

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左の楽譜の部分をピアニストにそのまま弾いてもらうと、ファゴットが全く聴こえなくなってしまいます。なのでここはピアニストにもPで(弱く)弾いてもらうことにしました。


ちなみにプーランクのトリオでは、ピアノ譜とオーボエ譜(パート譜)で異なって表記されている所もあり、それもトリオの合わせを困難にした要因の一つでした。(笑)
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         ピアノ譜                 オーボエ譜


23日では、これらの曲がどの様に響くかお楽しみ下さい。


お蔭様で昼の部のチケットはほぼ無くなりましたが、夜の部はまだ少々残っています。
よかったら聴きに来て下さい。

では会場で!



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曲紹介 A.ドラティ 「アリとキリギリス」 [音楽]

みなさん、こんにちは。

8月23日(金)カワイ表参道「コンサートサロン パウゼ」での演奏会まで、もう一ヶ月を切りました。今日はそこで演奏する曲の中から、ドラティの「アリとキリギリス」を紹介します。


イソップ物語の「アリとキリギリス」は、みなさんよく御存じだと思います。
ドラティはこの物語を題材にして、オーボエ一本で演奏する曲を書きました。
それが「独奏オーボエの為の5つの小品から"アリとキリギリス"」です。

物語の原作では、アリ達から「夏のあいだ歌ってたんだから、今度は踊ったら。」と言われ、食べ物を分けてもらえなかったキリギリスは、弱り果て死んでしまいます。
そして死んだキリギリスをアリ達は食べてしまうという、なんとも子供には残酷な結末になっています。
日本で知られた物語とは結末が全く違いますね。
作曲者のドラティは、この原作に沿って作曲をしました。
勝手気ままに生活するキリギリスや、忙しく歩き回るアリのキャラクター、それに物語の推移を、ドラティは1本のオーボエで表現しようと試みています。
3分くらいの短い曲ですが、弱々しく歩いているキリギリスや、最後にバタッと倒れて死んでしまう所まで細かく表現されています。

それでは、楽譜をちょっと見てみましょう。
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最初(A)にキリギリスのテーマが出てきます。
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比較的高音域を使い、音も跳躍させたりして不安定感を醸し出し、同じような音型でも少しずつ変化させ、しかも拍子もずらしたりして規則性の無さを印象付けて、キリギリスの勝手気ままな行動を表現しています(Cも同じように出てきます)。

それとは対照的に、Bから始まるアリのテーマでは、半音階的な速い16分音符の動きで、細かく動くアリの足や忙しく働いて動き回るアリを表現しています。
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そしてCからはキリギリスとアリの会話らしき所です。
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ここで演奏者として注意しなくてはならない所は、交互に出てくる、軽々しく不安定なキャラのキリギリスと、せわしなく動き回るアリのキャラを、演奏し分けることです。
大切なのは、所々キャラが変わるときの「間」、そして強さと弱さを印象付ける舌つき(タンギング)などです。

Dからは食べ物を探し、弱々しく歩いているキリギリス。
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最後の方は歩くことも出来なくなっていきます。

Eから元気でアグレッシブなアリがまた登場して、キリギリスとの状況の違いを表現しています。
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最後(F)は、キリギリスが息絶えてバタッと倒れてしまうところを表現しています。
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もう一度、全体像を見るとこうなります。
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如何ですか?
色々な解釈、考えがあるとは思いますが、この曲を演奏し自分が感じたのは述べた通りです。
この内容を思い浮かべながら曲を聴くと、キャラクターの違いや、物語の進行をより感じることが出来ると思います。

演奏会をお楽しみに!!

オーボエ・サロンコンサートの情報はこちら


P.S.
日本に到着しました。
やっぱり日本は蒸し暑い。
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野外コンサート [音楽]

先日、宮殿の中庭で野外コンサートをしてきました。
この時期はこういう特設舞台での野外コンサートが多くなります。
日が長くなり、庭でバーベキューをしたり、日向ぼっこをしたり、野外コンサートに行ったり、みなさんこの時期はアウト・ドアを楽しんでいます。
やっぱり冬が寒くて暗いので、夏は外に出て日差しを受けたいんでしょうかね。

でもこのクラッシック音楽の野外コンサート、日本では暑すぎてちょっと無理ですね。(笑)


今回演奏したお城は初めてでしたが、とても綺麗で大きい所でした。

                建物の配置を見るとこうなります。
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                               舞台の右側にはメインの宮殿が見えます。
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 正面から宮殿を見るとこうなります。      建物に正面から入ると4つの像が出迎えます。
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建物の左側は、シンプルですが華やかな印象のチャペル(小さな教会)になっています。
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普通オルガンは入り口の上にあるのですが、この教会は珍しく祭壇の上にありました。

        横には絵画が並んでいます。            後ろはVIP席でしょうか
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宮殿にはよくある湾曲の建物
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曲目はお馴染みのJ.シュトラウスの作品を中心に、ポルカ、ワルツ、
それにオペラから序曲やアリアでした。


夏の野外オペラ・ガラ・コンサート・・・、典型的なドイツの夏の風景ですね。(笑)



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オーボエのリード かまぼこ型ケーンの選び方 動画付き [音楽]

みなさん こんにちは。

久しぶりに丸材をかまぼこ型ケーンにしました。
一気にしたので肩が凝ったというか、首が凝ったというか・・・。
要するに疲れました。(笑)

以前にも書いたと思いますが、この作業は結構地道でシンドイんです。
だから、かまぼこ型ケーンが残り少なくなってくると、「このリードはもうちょっと使えるかなっ?」
とか「この曲だったら、まだこのリードで大丈夫。」とか自分に言い聞かせて、この作業を先延ばしにしちゃうんですね。
いけないとは思いつつも・・・。(笑)

でも「今日はやらなきゃ!」と思い、一気に200枚近く作りました。
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でも選別した結果、下2列(3列目と4列目)はお蔵入りです。
一度選んだ丸材ですが、かまぼこ型ケーンにするとその全体の30~40%しか使えません。
「丸材選びだけで好みの材料が選べたら、どんなに楽か!」 とよく思います。(お金も節約できるしね 笑)
「こんなに手間暇かけたのに・・・。」 と思いつつも このお蔵入りのケーンは、残念ながらグリル用の薪になるか廃棄処分です。
「薪なら有効利用だから、まだイイか。」 と自分を納得させています。

誰かこのかまぼこ型ケーンを欲しい人いますか?
冗談です。(笑)


ちなみに、
ケーンに書いてある数字は、厚さや選別する時に目安になる数字です。
(以前リードに関する記事で説明しました。)
どうやって選ぶか、今回は動画で観てください。


先ず、かまぼこ型ケーンを音で選別します。
このケーンはAsの音がします。(採用)

このケーンはA(ラ)です。(採用!)

このケーンはB(採用!)

そしてこのケーンはH(シ)です。(採用!)

この左側のケーンはAsより低いので使いません。(不採用)

H(シ)と比べると音の高さがこんなに違います。(不採用)



次に上の作業で選ばれたAs以上のケーンを、今度はこの器具(Härtetester)で硬さを測り選別します。

先ずメモリの方を針に合わせます(0を針の所に持ってきます)。
それから下のレバーを左に引いて、針がどの位戻ったか観てみます。

この材料は80まで戻ったので、硬さは20ということになります。(不採用)

次のケーンはもっと柔らかく、23です。(不採用)

上の2つのケーンは、柔らかすぎるので使いませんね。

このケーンは硬さが15~17なのでいずれ使うことになるでしょう。(採用!)


同じケーンでも場所や厚さによってびみょーに硬さが異なるので、この様に両サイドの硬さを測ります。そうすることによって、なるべくそのケーンの真の硬さを把握しようと心がけています。


地道で細かい作業ですが、音創りの基本ですからね、ここは。



過去のリードに関する記事(作業順にしてみました)
ベルリン 2 丸材選び
オーボエのリード その4 材料(丸材)選びから
CDを聴きながら
オーボエのリード その5 「かまぼこ型ケーンの選び方」
オーボエのリード その6 「舟型ケーンを糸でチューブに巻きつける作業」
オーボエのリード その3 削り方
オーボエのリード 削り方 微調整
オーボエのリード 削り方 (よくある質問)


自分で言うのもなんですが、
けっこうリードの記事書いてましたね。(笑)



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ストラビンスキー プルチネルラ組曲 Pulcinella [音楽]

この間の演奏会はドボルザークのチェロ協奏曲、モーツァルトの交響曲第33番、そしてストラビンスキーのプルチネルラでした。

ドボルザークのチェロ協奏曲はホントいい曲ですね。
交響曲第8番とこの曲は、毎回感動しながら演奏してます。(笑)
今回のソリストはアルバン・ゲルハルト(Alban Gerhardt)さんで、何年か前にもチャイコフスキーのロココ変奏曲を演奏しました。
今回もとてもいい演奏でした。
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アンコールにはバッハの無伴奏チェロ組曲の6番を演奏してくれました。
この曲は弦が5本ある楽器用に作曲されましたが、それを普通のチェロ(弦4本)で普通に演奏していました。(笑)


そしてストラビンスキーのプルチネルラ。

この曲はストラビンスキーのオリジナル作品ではなく、イタリアのペルゴレージという人の音楽を題材にして作曲され、「春の祭典」や「火の鳥」とは全く違う古典的な響きの作品になっています。
編成からしても、弦楽五重奏のソロ・パートはあるものの、クラリネットは無くトランペットとトロンボーンもそれぞれ一本ずつしかないので、全体的には小編成になっています。

個人的にはちょっとつかみ所が無く理解に困る曲ですが、オーボエ奏者にとっては独奏部分が多いので、とても重要な作品です。
ちなみにこの曲、伴奏部やハーモニーが普通じゃないので、独奏部分を気持ちよく演奏するというより、しっかりカウントしながら演奏しないと間違えてしまうことがあります。

皆さん、この曲を演奏する機会があったら、気を付けて下さいね。(笑)



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アンリ・デュティユー [音楽]



先日、フランスの作曲家アンリ・デュティユー氏が亡くなりました。
97歳でした。


彼は2003年にベルリン・フィルから作品を委託されるなど、晩年になっても作曲活動を行っていました。
彼の作品は1950年ごろを境に大きく二つに分けられると思いますが、個人的には彼の前半の作品はすごく好きでした。
オーボエ・ソナタもその前半に属しており、ダイナミックないい曲です。
彼の類稀な和音進行や響き、そして独特のリズムで創りだす音楽は、とても個性的で盛り上がるので、演奏するのがとても好きでした。
フルートにも似たようなソナチネという曲がありますが、これも面白い曲なのでフルート奏者には重要なレパートリーの一つではないでしょうか。


以前CDを出す時に、自分が演奏した彼のオーボエ・ソナタを試聴して頂き、彼から手紙をもらったことがとても嬉しい思い出として心に残っています。
その時彼から紹介された曲(編成 : オーボエ、チェンバロ、弦バス、打楽器)を、いつか演奏出来たらと思っています。


ご冥福をお祈りいたします。





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