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スメタナ「わが祖国」 [音楽]

週末の三日間は今シーズンの最後の定期演奏会でした。

演奏した曲はスメタナの「わが祖国」です。
三日間それぞれ違う街で演奏したのですが、どこもお客さんが沢山来てくれました。
「わが祖国」はホント人気があります。

この「わが祖国」は6曲から成り立っている交響詩で、第2曲「モルダウの流れ」は非常に有名です。
モルダウ川の源流に始まり、プラハ城の脇を流れるまでの様子が表現豊かに書かれています。
日本でも確か、中学生の教科書にあったような気がします。(今もそうなのかな?)


1番と2番フルートのかけ合いで始まる「モルダウの流れ」の冒頭は“泉”を表現し、そこに2本のクラリネットが加わり、二つの異なる泉から湧き出た水が混ざり合う様子に変化します。
この2つの泉から湧き出た水が混ざって川の流れになった所であの有名な「モルダウの流れ」のメロディーが第1バイオリンと1番オーボエによって演奏されます。

2本のフルート(Fl.)によって表現される泉
そしてハープ(Arpa)と弦楽器のピツィカートによる滴
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クラリネット(Cl.)が加わり水が増えて川になりはじめるところ
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弦楽器による川の流れにのり
第1バイオリンと(Viol.)1番オーボエ(Ob.)が「モルダウの流れ」のメロディを演奏します
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このメロディーに色々な楽器が加わりながら“森の中の狩り”の様子や“農夫の結婚式”でみんなが踊っている場面、“月明かりに照らされた静かな川の流れと妖精たちの踊り”の場面などをへて、モルダウ川はどんどん大きくなっていきます。
そして最後には「わが祖国」第一曲のプラハ城のテーマが壮大に演奏され曲が締めくくられます。この曲ではモルダウ川から観える様々な風景が上手~く表現されています。


         森の中の狩り                   農夫の結婚式 
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狩の象徴のホルン(Cor.)が            農夫たちが地面を蹴って踊っている様子が
前面に出てきます                   よく分かります


月明かりに照らされた
静かな川の流れと妖精たちの踊り        管楽器全体で演奏されるプラハ城のテーマ
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                                      (右のページ)


他にも第一曲「ヴィシェフラド」の冒頭のハープで独奏されるプラハ城のテーマ、終曲「ブラニーク」のボヘミヤを感じさせる美しい響きなど随所にいい所があり、スメタナの祖国に対する思いが伝わってくるようです。

第一曲「ヴィシェフラド」の冒頭、ハープによるプラハ城のテーマ
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このテーマはファゴット(Fg.)とホルン(Cor.)に引き継がれます

終曲「ブラニーク」、弦楽器の長いハーモニー中で、山びこの様に響き渡るソロ・オーボエとソロ・クラリネットのかけ合い。
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機会があったら聴いてみて下さい。
特に「モルダウの流れ」は情景の移り変わりが分かりやすいので面白いと思いますよ。



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